自閉症の診断が1歳の時とは?
ここでは、「自閉症の診断が1歳の時」についてお話します。
子どもの成長は本当に子どもによって違いますが、
大まかな満1歳の誕生日を迎える頃の
子どもの特徴については
「1歳 自閉症 特徴」で詳しくお話しました。
また1歳頃は
「昨日できなかったことが今日はできた!」
と成長のスピードもとても速い時期です。
子どもの成長にあまり神経質になるのはよくありませんが、
先送りもよくありません。
気にかかることがあったら、
信頼できる小児科医、児童精神科医、
保健師などに相談して早めに解決していきましょう。
1歳の子どもの自閉症の診断はどんなふうにするの?
自閉症(現在は「自閉症スペクトラム」という)は、
脳の器質的な特性によって引き起こされる先天的な障害で、
3歳までに「ウィングの三つ組
(対人関係の特異性、コミュニケーションの質的障害、イマジネーションの質的障害)
の障害」を満たして診断されます。
本質的には対人関係を主とした
「コミュニケーション障害」
です。
1歳の子どもでもこの
「ウィングの三つ組の障害」
を満たせば「自閉症」と診断されます。
診断の仕方ですが、
1.問診:
生まれてから受診日までの細かい成育歴、発達歴を調べます。
2.検査:
発達検査(新版K式発達検査2001、
遠城寺式乳幼児分析的発達検査など)
病院によってはMRI検査をします。
3.状況観察:
医師が直接、子どもの身体の成長度合いや
コミュニケーション力などを診ます。
これらの結果を踏まえて診断となります。
1歳で自閉症と診断されたらどうしたらいいの?
診断されたら
「どうしてうちの子が」
と落ち込むでしょう。
涙もいっぱい出るでしょう。
誤診かもと疑いたくなるでしょう。
しかし、自閉症であるなら「診断」は
できる限り早い方が良いのです。
すべてのスタートが「診断」だからです。
たくさん泣いて少し気持ちが落ち着いたら、
できるだけ早く療育に取り組みましょう。
ただ、療育は地域差がかなりあります。
近隣に良いところが見つからない場合もありますが、
ネット情報なども活用して納得いくところを見つけてください。
早く療育に取り組むと、それだけ我が子の
自閉症としての生き難さが和らぐのですから。